「母の贈り物」


向田邦子さん(脚本家・小説家)が、お亡くなってからもう何年になるのだろう。
子供時代、テレビドラマ『時間ですよ』(TBS)『寺内貫太郎一家』(TBS)などで、
学生時代は、図書館で、『思い出トランプ』など短篇集を読み耽り、夢中になりました。


ドラマのにぎやかな内容とは、異なる向田邦子さんの小説の世界に、引き込まれ
ていきました。


それまで知らずにいた主人公が、家族や知人の真実を知り、驚き、悩み、どんな
解決をするのか。


「人の業」というか、人の世は、ホームドラマみたいに、単純に、大団円をむかえて
めでたしとは、いかないものだな。と教えてもらった時期でもありました。


先日、向田邦子生誕八十年記念ドラマ「母の贈り物」を観ました。


結婚式前夜、若いカップルをおそう驚愕の真実。
二組の親子の葛藤を通して幸せとは、家族とは何かを考えさせられるドラマでした。
人の情を感じる、久々に良いドラマに出会いました。


舞台は昭和の時代。出演者は、橋田壽賀子ドラマの常連さんが多く、橋田調の台詞回し
にならないかとが、少し心配でしたが、向田邦子の世界をちゃんと描いておりました。
(安心しました)


こんなドラマを家族で囲んで、「こうだよね」「そうだよね」と話しながら、
観てみるのも、良いのでは....少なくとも、暗いニュースが、減ると私は願いたい
と思います。


橋田壽賀子ドラマの常連さんというと、石坂浩二さんも出演されていました。


老眼鏡をグラスコードでぶら下げて、仕事の時にメガネ姿になる水道工事屋さんの役で、
重要な役回りです。


石坂浩二さんといえば、今年のメガネの国際総合展示展IOFT(東京)において、
併催されるイベント「日本 メガネ ベストドレッサー賞」・文化界部門受賞者ですね!